Re: 魔法と冒険アイディア募集 5 投稿者:NAOTO 投稿日:06/20-21:39 No.1709
『休日の一コマ』のつもりで書きました。
<ある少女の過去> その光景を例えるなら、そこはまさしく地獄だった…。
暗く澱んだ空
見渡す限り茶色と灰色に覆いつくされた大地に転がる、瓦礫と異形達の屍の山
そして、服を朱に染めて大地に横たわる5人の戦士達…。
『姐姐!姐姐!しっかりするネ!』 横たわる戦士に縋りつく一人の少女。
自分のせいだ…。少女はそう何度も心の中で自分を責めた。 自分が捕まりさえしなければ、彼らはここに来る事なく、罠にもはまる事などなかった…。
『飛!翔!琢磨!小龍!姐姐!』 少女は大粒の涙を流しながら、彼らの身体を揺さぶる。
『…ぇん。〇…、〇…。』 『!!姐姐!』 先程から、少女に『姐姐(中国語で「姉さん」の意)』と呼ばれていた女性=春花が、か細い声で少女の名を呼んだ。 『無事…、みたい…だな…〇〇。』 『琢磨!』
『へっ…へへ…。まぁ…、簡単にどう…っげほっげほっ!』 『小龍!』 『こりゃ…本格…的に、ヤバいかも…な…。』 『翔!』
『…よく聞け…、〇〇…。』 『何ネ、飛…。』 『俺達は…、もう、駄目だ…。』 『何を縁起でも無い事言い出すネ!基地まで戻れば、こんな傷…』 『一体…、さっき仕留め…損なった…。恐らく…すぐに増援が…やって来る…。』 『私達を抱えて…、その増援を…倒すのは…、今のあなたでは…無謀…だわ…。』 『このまま…全員でやるくらいなら…、せめて…お前…だけでも…。』 『そっ、そんな事出来る訳無いネ!それに私のせ…』 『ガキが…ゴチャゴチャ言ってんな…。助けてやるつってんだ…。黙って…受け取っとけ…』 『小龍…』 『時間が無い…。みんな…、やるぞ…。』 飛の言葉に、他の4人が頷く。 『『『『…はぁぁ』』』』 飛、翔、琢磨、小龍の4人が春花に向けて気力を送る。
『!!そ、その技は!?やめるネみんな!その技を使ったら、本当にみんなの命が…』 だが、少女の言葉を無視し、春花はフラフラと起き上がり、構えをとる。 『いくわよ…、〇〇…。天時星究極奥義…。大、時間戻し!』 春花が放った気力の時計が、少女の背後で逆回転し始め、段々と少女の姿が光に包まれていく…。 『さようなら、〇〇…。私の可愛い妹…。』 『姐姐ー!』
光に包まれていく少女が、その世界で最後の光景。それは、「姉」と慕った女性が力尽きて倒れる姿だった…。 そこで少女=超 鈴音の意識は途絶えた…。
「…音!鈴音!!」 「…っ!はぁ、はぁ…、葉伽瀬…?」 「どうしたんですか?鈴音。随分うなされていた様だけど…。」 「…ちょっと変な夢見ただけネ。心配かけてすまなかったヨ。」 「ならいいんですけど…。」 「(そう、私がこの時代にいる理由…。それを思い出してだけネ…。)」 そして超は、葉伽瀬に気付かれぬよう、布団の中で爪が食い込みそうなくらいに手を握り締める。 「(例え悪と罵られようと、私はあの未来を変える…。どんな事をしてでも…。)」
すみません、長い上にぐだぐた気味です…。 |