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嘘予告 ひぐらしがなく頃に 【裏渡り編】 (ネギま!×ひぐらしがなく頃に) 投稿者:K1 投稿日:06/07-22:25 No.76
作品傾向 (多分)嘘予告。 クロスオーバー

注意点 ひぐらしのネタバレあり…かも。 オリ有。

原作:魔法先生ネギま! ひぐらしのなく頃に

Re: 嘘予告 ひぐらしがなく頃に 【裏渡り編】 (ネギま!×ひぐらしがなく頃に) 投稿者:K1 投稿日:06/08-14:33 No.87
わたしは井戸の外の世界が知りたくて
何度も何度も井戸の底から這い上がろうとしました
そして何度も何度も滑り落ちて、全身を打ち付けました

わたしは井戸の底で途方にくれ
そして全身が痛くて泣きました
泣き声は井戸の中に谺します

そしてわたしは気付きました
井戸の外へ向かって声を出し、助けを求めれば
誰かがわたしの伸ばした手を掴み、井戸から助けあげてくれるのではないかと

Frederica Bernkastel



ここは、ある病院の一室。

「ぅ…ぅん………?」

ベットに寝ていた、頭に包帯を巻いた少年が閉じていた瞼を開ける。
 
「! 前原君! 気がつきましたか?」

少年が寝ていたベットの隣に、椅子に腰掛けた青い髪の女性が心配そうな顔で、少年に声をかけた。

「知恵…先生? あれ…オレは……!! そうだ…!
 先生! レナは!? 魅音は!? 梨花ちゃんは!?
 あの時、沙都子に橋から突き落とされて…!」

「ま、前原君! 落ち着いてください!」

「ぁ…す、すいません。先生。それで…皆は?」

「……前原君、気をしっかりもって、落ち着いて聞いてください。
 雛見沢村は………ガスによって全滅しました…」

「ッ!! そ…んな……嘘だッ!! そんな…そんな…!」

「本当の事です……生き残ったのは、前原君。あなただけです」

「ぇ…? でも、先生は……」

「私は、表側死んだという事になっています」

「…? それは…いったいどういう…」

「………前原君。あなたは…【魔法使い】の存在を信じますか?」

「魔法…使い……?」





そして、世間を賑わせた、あの悪夢の【雛見沢ガス事件】から数年後――


「…ここが、先生が言っていた麻帆等学園…………
 待ってろ! レナ、魅音、沙都子、梨花ちゃん。
 必ず…必ず、オレがお前らを救ってやる!」

少年――前原圭一は、再び舞台に立つ。



「あ、もしかして、あなたが前原圭一さんですか?
 初めまして! ボク、ネギ・スプリングフィールドです!」

「こ、子供ッ!? マ、マジデスカ…?」




「ほう? 前原圭一…どこかで聞いた名だと思ったら…
 そうか、あの【呪われた村】の唯一の生き残りじゃないか」

「お前…確か、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル?
 【闇の福音】か!?」




「前原圭一さん…あなたが敵か味方か…確かめさせてもらいます!
 神鳴流…桜咲刹那! 参る!」

「なっ!? い、いきなりなんだよ!?」

「フフッ、悪く思わないでくれよ? これも仕事なんだ」

「行くでござるよ、圭一殿」

「お前ら…確か、龍宮に長瀬!? なんなんだよ、お前らまで!」




「修学旅行…?」

「そうじゃ、今年は奈良と、京都に行く予定なんじゃがの
 ちょっと、問題があってのぉ…」




「な、なんで…お前らが……そこにいるんだよッ! レナ! 魅音!」

「くっけけけけけけけ! 圭ちゃぁーん、やっぱり生きてたんだぁ」

「あっはははははははは! ねぇ、魅ぃちゃん。どうしようか?」

「ガスで死んだと思っていたからねぇ……だったら、今度は
 おじさん達の手で殺してあげようよ!」

「やっぱり圭一君は、生きてちゃダメなのかな? かな?
 まぁ、別にいいけどね!あはははははははははははははははは!」

「レナ…魅音…待ってろ! 今、助けてやるからな!」




「あなたは…あなたの目的は一体なんなんですか!ヘルマンさん!」

「ふむ…依頼内容は、ネギ・スプリングフィールドと神楽坂明日菜が
 今後どの程度の脅威になるか。その調査だが…その依頼はあくまで 『私』の依頼だ。『彼ら』の依頼内容は―――」



「なっ…!? さ、沙都子!? それに梨花ちゃんまで!?」

「それだけじゃないよ、圭ちゃん。詩音に…悟史までいるよ!?」

「や、やっぱり他の皆も正気を失ってるのかな? かな?」

「むぅ…僕達は、正気を失ってなんかいないよ?
 自分の意思で…ここにいるんだ」

「そ、そんな…!」

「あっははははははは!お姉達みたいにマヌケじゃないんですよ!」

「詩音…!アンタ……!」

「沙都子!梨花ちゃん!お前らも、そうなのか!?」

「……………………」

「ごめんなさいなのです……圭一」

「な、なんで……!」

「…そして、僕達の目的は……前原圭一…キミの抹殺だ」

「ッ!?」




「悟史ッ!しっかりしろ!やっぱりお前…!」

「ち、違うよ…圭一……僕は…自分の意思で…ココに…居たんだ」

「悟史………」

「ご、ごめんね。圭一。キミをこんな辛い目にあわせて…
 そうだ…一つだけ……キミに教えたい事があるんだ…」

「教えたい事…?」

「う、うん。『僕達』にキミを抹殺しろって依頼してきた人…
 それは―――

 『鷹野三四』



少年は、今度は裏の世界を渡り歩く。
また、ひぐらしがなき始める。
それは惨劇の幕開け――

すべての想いを叩きつけろ。


 惨 劇 に 挑 め !


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