嘘予告 仮面ライダーカブトAFTER 「子供先生と天の道を往き総てを司る男」(×仮面ライダーカブト)
あの≪ワーム≫との戦いから3年後…戦い続けた若者達は、平和に暮らしていた。
だが…≪ワーム≫との戦いは、まだ終わってはいなかった…。
麻帆良学園――――
「ちょ、ちょっと〜〜!!! なによこいつらは〜〜!?」
叫びながらも、ツインテールの少女、『神楽坂明日菜』は、突然現れた≪ワーム≫のサナギ体を手に持つハマノツルギで叩きのめす。
「あ、あれ? こいつら、消えないわよ!?」
魔法で呼び出された魔物ならばハマノツルギで消え去るが、≪ワーム≫は隕石に乗ってやって来た異世界生命体。ハマノツルギの効果は無い。
「明日菜さん!! 後ろです!!」
少年――――『ネギ・スプリングフィールド』の警告に後ろを振り返った明日菜の目には、≪ワーム≫の爪が――――
「きゃ――――きゃあああああ!!!!」
悲鳴を上げて目を瞑る明日菜。その体に、≪ワーム≫の爪が襲い掛かろうとした瞬間――――!!!
ブゥゥゥゥゥゥンンンンン!!!!
虫の羽音のような音が聞こえ、赤い物体が明日菜に襲い掛かろうとした≪ワーム≫を弾き飛ばす。
「えっっ…?」
何が起こったのか解からない明日菜の耳に、男の声が――――
「おばあちゃんが言っていた…子供は宝物……この世でもっとも罪深いのは、その宝物を傷つける者だってな!!」
そう言った男が、さっき明日菜を救った赤い物体――――『カブトゼクター』をその手に掴む!!
そして――――
「変身!!」
<HEN-SIN>
ゼクターを腰のベルトに装着すると、機械音声と共に男の体が金属の鎧に覆われていく。
そして男の姿は、仮面の戦士――――≪仮面ライダーカブトマスクドフォーム≫へと、変身していた…。
そして手にカブトクナイガンを持ち、≪ワーム≫の群れに突っ込んでいく――――。
その頃、学園長室にて――――
「ふむ…それでは、あの怪物――――≪ワーム≫と戦えるのは君たち『ZECT(ゼクト)』の『マスクドライダーシステム』だけじゃというのかね?」
その学園長の言葉に、一人の女性――――『岬祐月』が答える。
「はい、サナギ形態ならこちらの魔法使いの方達でも倒せるでしょうが、成体となった≪ワーム≫はライダーでなければ倒せません」
その言葉に、
「むう…ならばしかたあるまい…で、ワシたちは何をすればよいのじゃね?」
「新しい資格者を――――新たなライダーを――――」
そして、新しいライダーとなる少女達が――――
「あら、なんですの? このハチみたいなモノは?」
『ザビーゼクター』が選びしはクラス委員の『雪広あやか』。
「ちっ…!! さすがに数が多いな…!! ん?なんだ? このトンボみたいな機械は?」
『ドレイクゼクター』が選びしは拳銃使いの『龍宮真名』。
「お嬢様!? くっ!! こいつらからお嬢様を守れる力があれば…!!」
そんな翼ある剣士のもとに、新たなる剣が――――
「こ、これは――――?」
『サソードゼクター』を手にしたのは神鳴流、『桜咲刹那』。
そして少女達は大事なものを守る為に変身する――――。
「変身ですわ!!」
<HEN-SIN>
『仮面ライダーザビー』
「変身!!」
<HEN-SIN>
『仮面ライダードレイク』
「変身!!」
<HEN-SIN>
そして…『仮面ライダーサソード』に――――
時は戻り、≪ワーム≫と戦うカブトは――――
カブトクナイガンで撃ち抜き、叩ききる。
パンチで何匹もの≪ワーム≫を倒していく。
そのカブトの猛攻に、何十匹といた≪ワーム≫も後一匹となった。
が、その最後の一匹が突然震えだし、その外皮が剥がれ落ちる…。
その姿は成体、クモを象った『アラクネアワーム』に…。
そいつは、力を溜めるような姿勢をとると、突然消え去った。
「え――――き、消えた!?」
そのネギの言葉をよそに、突然カブトが吹っ飛ぶ。
「ええ!? も、もしかして瞬動術!?」
その疑問に答えたのは、機械でできた少女、『絡繰茶々丸』
「いえ、違います。おそらく時間流に干渉して凄まじいスピードで動いているのでしょう…あちらから見れば、私たちは止まっているように見えるのではないでしょうか」
その分析に、
「ええ〜〜〜!? そ、そんな奴にどうやって戦うんですか!?」
そう、≪ワーム≫の成体が持つ能力――――≪クロックアップ≫に対抗できるのは――――
カブトは立ち上がり、ベルトのカブトゼクターのゼクターホーンを掴み――――
「キャストオフ」
<CAST-OFF>
反対に倒す。
すると、カブトの装甲が弾け飛び――――
<CHANGE-BEETLE>
機械音声とともにカブトホーンが起き上がり、≪仮面ライダーカブトライダーフォーム≫にキャストオフした。
そして――――
「クロックアップ」
カブトは、ベルトの横のスタータースイッチを押す。すると――――
<CLOCK-UP>
機械音声とともに、カブトもまた≪クロックアップ≫して、≪ワーム≫と同じ空間に入っていく――――これが、ライダーが≪ワーム≫に対抗できる理由である。
辺りの全てが動きを止め、無音の空間に包まれる。聞こえるのはカブト達が激突する音のみ――――
その空間で、≪アラクネアワーム≫とカブトは戦う。
華麗な動きで、攻撃を続けるカブト。
その猛攻に、ついに≪アラクネアワーム≫がクロックアップを解除する。
そしてカブトも――――
<CLOCK-OVER>
その音声とともに、カブトのクロックアップも解除された。
敵に背を向けたカブトは、ゼクターの上部のボタンを押す。
<ONE>
<TWO>
<THREE>
3つのボタンを押し、ゼクターホーンを左に戻す。
そして―――― 「ライダー、キック」
その言葉と共に、ホーンをまた右に倒した。
<RIDER-KICK>
機械音声が響き渡り、カブトの体を雷光が纏わりつく。
そのエネルギーは頭のカブトホーンに集まり、それはカブトの右足に伝わっていく!!
そして、カブトに突撃してきた≪アラクネアワーム≫に、必殺の右上段蹴りを喰らわせる――――!!
それを喰らった≪ワーム≫は、くずれ落ち――――爆発して消え去った…。
カブトからゼクターが離れ、変身が解除される。
赤い装甲は風に流されて消え去り、後に残ったのは先ほどの男であった。
その男に、ネギが尋ねる。
「あ、あの…あなたは、いったい…?」
そのネギの質問に、天に向けて指を指して男はこう答えた。
「天の道を往き、総てを司る男――――俺の名は――――」
「『天道総司』」
それが、子供先生と仮面ライダーカブト――――天道総司との出会いであった…。
後書き――――
ああっ!! 書いちまったぁぁぁぁ!! 日曜のカブトを見て、衝動的に書き上げてしまった。――――まあ、もしかしたら今書いてる奴が修学旅行編まで書き終わったら、本格的に書くかもしんない。まあ、予定は未定なんで期待はしないように(笑)
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