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嘘予告 キョンの更なる憂鬱(ネギまX涼宮ハルヒの憂鬱) 投稿者:レンヤ 投稿日:05/19-18:04 No.40
 初めましてレンヤと申します。

 この作品は、涼宮ハルヒの憂鬱とネギまのクロスオーバー物となっております。

 作品傾向としましては、ハルヒ達SOS団がネギまの舞台である麻帆良学園に行くまでを書いています。

 ネギまメンバーが全く出てきていないため、涼宮ハルヒの憂鬱を知っている人しか楽しめないとは思いますが、その辺は仕様なのですいません。

注意 キョンの更なる憂鬱とキョンの更なる憂鬱2は繋がっておりません。

嘘予告 キョンの更なる憂鬱(ネギまX涼宮ハルヒの憂鬱) 投稿者:レンヤ 投稿日:05/19-18:07 No.41
「転校するわ」

 放課後、いつものように部室でだらだらしていた俺たちに向かってハルヒの奴はそんなことをいいだしやがった。

 此は何だ? 転校? この女、涼宮ハルヒがこの学校から居なくなるのか? だとしたら何て素晴らしいんだ、此でハルヒの我が侭に付き合う必要も無くなるしSOS団なんて訳の分からない団体も晴れて解散と言うわけだ、さらばハルヒもう合わないと思うが達者で暮らせよフォ〜エヴァ〜〜♪

「何言ってるのよ、あんた達も行くに決まってんでしょ?」

「なんだと!?」
 
 流石に此はビックリだ、何だと? 俺たちも纏めて転校だと? そんなこと本当に出来ると思っているのかこの女は? だいたい何で俺たちまでこの女の我が侭で転校せにゃならんのだ!? 見ろ、朝比奈さんなんて目をうるうるさせながら怯えてるじゃないか。
 
 長門は………何時も通りオブジェと化しているし小泉の奴は相変わらずニコニコと微笑んでいやがる………つまり、 今この場でこの女こと涼宮ハルヒを何とか出来るのはこの俺だけだ!? と言うわけで俺はハルヒの説得を始めた。

「まあちょっと待て、転校なんてそう簡単に出来る物じゃないだろ? 第一何処に転校するつもりなんだ?」

「転校については問題ないわ、みんなの分の転校届けはもう貰ってあるし」

 そんなことを言いながらハルヒは俺たちに向かって一枚一枚丁寧にプリントを渡してきた。
 
あ〜悲しいかなこのプリントは本当に転校届けである、普通この手のプリントは本人が先生に事情を説明しないと貰えないと思うんだが? いやハルヒのことだから、先生方の弱みを握っているに違い無い、何て奴だ。

「いや……しかし、住む場所はどうするんだ? 流石に住む場所がなくちゃどうしようもないだろう?」

 俺は最後の望みを掛けてそう口にする………しかし、現実は実に厳しい物である。

「心配いらないわ、此から行く学校は全寮制でね、確認したら丁度部屋が三つ開いてるらしいのよ。 みくるちゃんと有希で一部屋、小泉君とキョンで一部屋っで私が一部屋、どう? 完璧だわ」

 すでに行くことは決定されているらしい、こうなったハルヒは誰にも止められない、もはや敗北者と化した俺だったが此だけはどうしても聞いておかなければなるまい。

「で? 俺たちは何処の高校に転校するんだ?」

「なに? 知りたい? 知りたいの〜?」

 良いからさっさと教えろ。




 諸君!! 今此処に我らSOS団の新たな拠点となり、涼宮ハルヒに目を付けられた哀れなる学校を発表しよう、その名は!?

「私立麻帆良学園よ♪」

 こうして俺は麻帆良学園に拠点を移すこととなり、ハルヒの事だけでなく魔法の事にも巻き込まれて行くのだが………正直、たまりません。

  

 完







 後書きと言うか反省文

 ハルヒの嘘予告が二つ有ることに感化されて、ついつい書いてしまいました。
 私自身SSを書くことが無いため、投稿するのは初となります。
 連載はしませんので、誰かのネタにでもなってくれたら幸いです。
 最後に、こんな駄文を読んでくださり有り難うございました。

嘘予告 キョンの更なる憂鬱2(ネギまX涼宮ハルヒの憂鬱) 投稿者:レンヤ 投稿日:05/22-22:04 No.47
注意、この作品はキョンの更なる憂鬱とは繋がっておりません。






 さて諸君、突然だが今、俺の住む世界はとんでも無いことになっている。

 どうとんでも無いかと言うとだ。

 まず、光の巨人が大量に出現し、この世界で暴れ回っており、その被害で出た死傷者数は数億にも昇っているそうだ。

 しかも、それだけじゃあ無い。 宇宙ではSFさながらの宇宙戦争が勃発しているし、地上でも悪の秘密結社VS正義の超能力集団や異次元からの侵略者に対抗する正義の魔法使いなど、とにかく世界は混沌と化してしまっている。

 最初こそ、この状況を楽しんでいたハルヒだったが、在ることをさかいに、その感情を一変させた。

 朝比奈さんが、死んだのだ。 正確には、光の巨人によって踏み殺されたのだ、しかも俺たちの目の前で………












 事の発端は、ハルヒが巨人を見に行こうと言い出したことが始まりだった。

 今思えば、何が何でも止めておけば良かったと思う。 しかし俺は考えてしまった、あの巨人はハルヒの願いを叶えるために居るんだから別に危険は無いんじゃないのか? もし危険な目にあっても長門や小泉が居れば何とかなるんじゃ無いのか? って思っちまったんだ。

 しかし、現実にはどうにもならなかった。 まず小泉の能力は巨人に全くダメージを与えることは出来なかった、小泉曰く。

「我々の超能力は、対悪の秘密結社用に変更されてしまったため、常に能力を発動できる変わりに巨人に対する攻撃力は失われてしまったんでしょう」

 とのこと。 全く、肝心な時に使えない奴だ。

 結果として巨人は俺たちに気づき、我らSOS団は撤収を余儀なくされた。

 なに? 小泉の力をハルヒの前で使っても良かったのかって? 良いんだよ。 世界がこうなった以上、もう隠す必要も無いからって、長門と小泉は正体をハルヒに打ち明けたんだ。 もっとも朝比奈さんだけは、なぜか正体を隠し続けたみたいだが。

 問題はこの後だ、巨人は逃げ出した俺たちを執拗に追いかけてきた。

 幸いなことに巨人の動きは遅く、俺たちは無事に逃げ切れる!? っと思ったとき「きゃう!!」なんて可愛らしい悲鳴が聞こえてきた。

 俺が、恐る恐る後ろを振り返ると、そこには何かの拍子で倒れたのであろう朝比奈さんの姿があった。

 普段なら可愛い人だな〜と思うところかもしれないが、状況は最悪だ。

 朝比奈さんは足を挫いたのか、その場から動けないで居る。

 俺は、ちっと舌打ちをして朝比奈さんの元へ向かった。

「ちょっとキョン!?」

 ハルヒが声を掛けてくるが、そんなのに返事をしている暇はない。

 俺は賢明に足を動かし、朝比奈さんの処まで走っていく。

 そして、朝比奈さんまであと少しと言うところで、巨人はまるで彼女から俺を遠ざけるかのように腕を振るい、近くに在った建物を破壊
した。
 
 建物の欠片が俺に向かって落ちてくる。

 細かい物なら問題は無いのだが……残念ながら今、俺に向かってきている物がぶつかれば間違いなく死ぬことになるだろう。

 はぁ〜〜思えば短い人生であった、今までの思い出が走馬燈の様に流れていく……いや、実際にこれは走馬燈なのだろう、思えばハルヒに出会ってからこっち、ろくな目に遭ってないぞ。

 そんなことを考えながら欠片が迫ってくるのを見ていると、突如その欠片は何かに飲み込まれるかのように消滅してしまった。

 俺は最初、何が起こったのか分からなかったが、こんな事が出来そうなのは長門ぐらいしか思い浮かばない。

 俺は長門に感謝しようと顔を向けたが、其処に信じられない光景を見た。

 なんと、あの長門 有希が顔をしかめて、悔しがっているのだ。

 よく見れば、小泉の奴も顔をしかめてうつむいているし、ハルヒは目を見開いて震えている。

 いったい何が起こったのだろうかと、三人が見ている先に顔を向けると、そこには長門の顔なんかよりも遙かにショッキングな映像を俺は見ることになった。

 朝比奈さんが居なくなっている!? いや、朝比奈さんが居た場所に何かが立っていた…………

 それは、朝比奈さんより遙かに巨大で。 青白く光っており。 目のない顔で此方を『 ミ テ イ タ 』

 あまりの状況に脳が固まる、今度は走馬燈すら現れない。

 巨人はゆっくりとその手を上げ、俺に向かって振り下ろす。

 避けようと思えば避けられたのかもしれない。

 しかし、今の俺には避けようとする意思が思い浮かばなかった。

 だんだんと近づいてくる巨人の手を見つめながら、あぁ〜今度こそもう駄目だと覚悟を決めたとき、それは起こった。

「嫌あああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!?」

 そう叫んだハルヒの体から、巨人と同じ色をした光が放たれ、巨人を完膚無きまでに消滅させてしまったのだ。

 









 朝比奈さんが死んで以降、小泉と長門は自分の所属する組織が忙しくなり、SOS団から離れていった。

 こうしてSOS団は自然消滅し、残ったのは団長であるハルヒと俺だけとなってしまった。

「良かったな、お前の思うとおりの世界になったぢゃないか」

 ハルヒの能力を知ってしまっている俺は、どうしてもハルヒに対してきつい言い方をしてしまうことが多くなった。

「ふざけないでよ!? こんな世界を私が望んだって言うの!?」

 ハルヒは未だに自分の力を認識していないのだろうか? いや、ただ認めたくないだけで、認識はしているのであろう。

 しかし、もう知りませんでした、じゃすまされないのだ。

 すでに、何人もの人間が犠牲になっている。

 俺は意を決して、ハルヒに真実を教えてやることにした。

「そうだよ!? お前が思ったから、こういう世界になったんだ、お前だって気づいてるんだろ?」

「なによそれ? 私が思ったから世界が変わったって言うの? 私は神様なんかじゃ無いわ!?」

 向きになって否定するハルヒ。 そりゃあそうだろう、こんな混沌とした世界が自分が願ったからそうなったって言うんじゃ誰だって否定するにきまってる。

 だが、これは純然たる事実であるし、これ以上、朝比奈さんのような犠牲者は出したくないと思い、俺はハルヒに話続けた。

「だが実際にそうなんだ!? その証拠に、長門は宇宙人だったし小泉は超能力者だったろうが!?」

「そんなの、単なる偶然かもしれないじゃない!?」

「だったら、あの巨人を消したのは何だったんだ? 小泉ですら倒せなかった巨人を、お前は一撃で消したんだぞ!?」

「アレは………」

 さすがに黙り込むハルヒ、自分には無いと思っていた力があったのだから、そりゃあ驚くだろう。

「でも……だからって私が全部の原因だとは限らないじゃない」

 けなげにも、ハルヒは反論してくる。

 仕方がない………そちらも最後の札を切ることにしよう。

「実はなハルヒ、俺は全部を知っていたんだよ」

「なんですって!?」

 突然の告白に、声を荒げるハルヒ。

「だからな、知ってたんだよ。 長門と小泉、あと朝比奈さんもか、あの三人はお前の力を知っていてお前を監視してたんだ」

「そんな………みくるちゃんまで」

 顔を真っ青にしてうつむいてしまうハルヒ、やばい言い過ぎたか?

「おい、ハルヒ大丈夫か?」

 俺は心配になり、ハルヒに声を掛けてみるが、ハルヒは顔を下に向け何かを、ぶつぶつとつぶやいている。 なんか、もの凄く怖ぞ。

「……めない」

 なんだと?

「認めない……認めない、認めない!認めない!?」

「おい、大丈夫か? おい!?」

「いらない、こんな力なんていらない!? そんなこと言うキョンなんていらない!?」

「おいハルヒ、大丈夫か? って俺もか!?」

「いらない!? キョンなんて、こんな力なんて、こんな世界なんて!? 消えちゃえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

 果たして、ハルヒの願いは叶えられた。

 俺は、空間に開いた穴にその身を吸い込まれてしまったのだ。

 






















「う・うぅ〜〜ん」

 俺が目を覚ました場所は、どこかの丘の様だった。

 丘の下の方には街が一望でき、丘の頂上にはとんでも無い大きさの木が立っていた。

「どこだ此処は?」

 何で俺は、こんな処に居るのかを考えてみると、直ぐにその答えに思い当たった。

「そうだ……」

 俺は、ハルヒによって世界から消えたんだった。

 って事はあれか? ここは異世界って事なのか? だとしたら俺はこれからどうすれば良いんだ?

「ほう……これはまた変わった奴が来た物だな」

 これから、どうすれば良いのかを考えて、黄昏れていると突然そんな風に声を掛けてくる人が居た。

「きみは?」

 一瞬、知ってる人かと思い記憶を探ってみるが、異世界に来たばかりの俺に知り合いなんて居るはずが無い。  

 特にこんな金色の髪を腰まで伸ばし、朱い瞳をした少女だなんて………

 「私のことなど、どうでも良い。 お前はいったい何者だ?」

 俺の質問を無視して、少女は俺のことを睨みながら聞いてくる。

 仕方なく俺は自己紹介をしようとした。

「お……俺は………あれ?」

「どうした、さっさと答えろ!?」

 俺が答えないことに焦れてきたのか、少女の口調が強くなっていく。

 しかし、俺は答えることが出来ない………俺の本名って何だっけ?

「貴様!? いい加減にしろよ!?」

 いかん、少女はそろそろ切れてきた様だ。

「いや……実は……そう、記憶!? 記憶がどうも曖昧でさ!?」

 言えない、まさか自分の名前を忘れただなんて、とてもじゃないが言えるわけがない。

「貴様、本当の事を言っているのか?」

 じと目で睨んでくる少女、お願いだからそんな目で見ないで欲しい。

「まあ良い……だったら貴様、付いてこい」

 そう言い残しドンドンと先に行ってしまう少女。

 いかん、この少女から離れてしまっては、また俺はこの世界で一人になってしまう。

 そうなっては不味いと、俺は急いで少女を追いかけた。

 

 こうして俺は、麻帆良学園の学園長という人と出会い、麻帆良学園内で暮らす事となり、ネギ先生や魔法の事に関わることになるのだが。

 それはまた別の話である







 完


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