「転校するわ」
放課後、いつものように部室でだらだらしていた俺たちに向かってハルヒの奴はそんなことをいいだしやがった。
此は何だ? 転校? この女、涼宮ハルヒがこの学校から居なくなるのか? だとしたら何て素晴らしいんだ、此でハルヒの我が侭に付き合う必要も無くなるしSOS団なんて訳の分からない団体も晴れて解散と言うわけだ、さらばハルヒもう合わないと思うが達者で暮らせよフォ〜エヴァ〜〜♪
「何言ってるのよ、あんた達も行くに決まってんでしょ?」
「なんだと!?」 流石に此はビックリだ、何だと? 俺たちも纏めて転校だと? そんなこと本当に出来ると思っているのかこの女は? だいたい何で俺たちまでこの女の我が侭で転校せにゃならんのだ!? 見ろ、朝比奈さんなんて目をうるうるさせながら怯えてるじゃないか。 長門は………何時も通りオブジェと化しているし小泉の奴は相変わらずニコニコと微笑んでいやがる………つまり、 今この場でこの女こと涼宮ハルヒを何とか出来るのはこの俺だけだ!? と言うわけで俺はハルヒの説得を始めた。
「まあちょっと待て、転校なんてそう簡単に出来る物じゃないだろ? 第一何処に転校するつもりなんだ?」
「転校については問題ないわ、みんなの分の転校届けはもう貰ってあるし」
そんなことを言いながらハルヒは俺たちに向かって一枚一枚丁寧にプリントを渡してきた。 あ〜悲しいかなこのプリントは本当に転校届けである、普通この手のプリントは本人が先生に事情を説明しないと貰えないと思うんだが? いやハルヒのことだから、先生方の弱みを握っているに違い無い、何て奴だ。
「いや……しかし、住む場所はどうするんだ? 流石に住む場所がなくちゃどうしようもないだろう?」
俺は最後の望みを掛けてそう口にする………しかし、現実は実に厳しい物である。
「心配いらないわ、此から行く学校は全寮制でね、確認したら丁度部屋が三つ開いてるらしいのよ。 みくるちゃんと有希で一部屋、小泉君とキョンで一部屋っで私が一部屋、どう? 完璧だわ」
すでに行くことは決定されているらしい、こうなったハルヒは誰にも止められない、もはや敗北者と化した俺だったが此だけはどうしても聞いておかなければなるまい。
「で? 俺たちは何処の高校に転校するんだ?」
「なに? 知りたい? 知りたいの〜?」
良いからさっさと教えろ。
諸君!! 今此処に我らSOS団の新たな拠点となり、涼宮ハルヒに目を付けられた哀れなる学校を発表しよう、その名は!?
「私立麻帆良学園よ♪」
こうして俺は麻帆良学園に拠点を移すこととなり、ハルヒの事だけでなく魔法の事にも巻き込まれて行くのだが………正直、たまりません。
完
後書きと言うか反省文
ハルヒの嘘予告が二つ有ることに感化されて、ついつい書いてしまいました。 私自身SSを書くことが無いため、投稿するのは初となります。 連載はしませんので、誰かのネタにでもなってくれたら幸いです。 最後に、こんな駄文を読んでくださり有り難うございました。
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