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逆転の魔法使い(×逆転裁判) 投稿者:伯約 投稿日:06/18-00:26 No.109
タイトル:逆転の魔法使い(×逆転裁判)

作品傾向:クロスオーバー・シリアス・バトル・恋愛?であるはず

注意:一部 残酷表現あり(たぶん)

原作:魔法先生ネギま!×逆転裁判

思いつきなんで、なんとも言えないですけど、読んでみてください

逆転の魔法使い(×逆転裁判) 投稿者:伯約 投稿日:06/18-00:27 No.110
その漢は天才だった。だが、結局運命というものには勝てなかった。



漢は自分のしたことに何度も何度も後悔した。



自分の誇りを賭けても守ることができなかったことを。



そして、償いたいと……。



だができなかった。



そう、チャンスがなかったのだ。



だがそのチャンスは唐突に訪れる。



それは神のいたずらのように――――






























ここは世界樹前、正式名称を『神木・蟠桃』という。
そこに真夜中に召喚された漢がいた―――


頭は白髪そして、顔を半分覆い隠してしまいそうなぐらいのマスクを目にした漢であった。
マスクには赤い線が三本横にあった。
そして、マスクは暗闇の中でも不気味に光っていた。

「く、ここはどこだ」

「ほほう、久しぶりの獲物だ。楽しませてくれよ」

現れたのは、十歳にも満たないと思われる少女であった。少女は不気味に笑っていた。

「おいおい、何の冗談だ、夢でもみてるのか?」

「ふ、ならその夢を覚まさせてやろう。いくぞ、茶々丸!!」

「了解です。マスター」



名を捨てた漢と闇の福音との対決――――




















学園長室にて―――



「ほっほっほ、御主、教師をしてみんか?」

「く、冗談はその頭だけにしておけよ、じいさん」

「ふむ、気にしておるのにのう…、御主も人のことは言えんような……」

「それ以上言うと、コーヒーをおごちゃうぜ」

「あ、あちちちちちちちちち、何をするんじゃわい!!」

と、学園長にコーヒーを投げつける漢。



コーヒーを片手に持った名を捨てたマスクの漢と学園長との会話。
そして、運命はよじれる………




















2−Aのクラスにて――



教室の教卓でコーヒーを片手に持って顔にマスクをした漢かまえていた。そして、漢が口を動かし始める。

「く、この2−Aの副担任になる、ゴドーだ。よろしくな」

と、本日10杯目のコーヒーを片手に自分のことを紹介する。



そして、一瞬の静寂の後、歓声が沸く―――





















アスナが学園の金を盗んだと学園裁判にかけられた――



「……よって、神楽坂明日菜の有罪は明白である」

「そ、そんな…」

「裁判長、判決を…」

「そうですね、有罪は明白です。神楽坂明日菜、あなたに言い渡します」

傍聴人全員が有罪だと思った時……

「『ゆうz……』」

「異議あり!!」

扉を思い切りたたきつけるかのように開け、そこに現れたのはコーヒーを持ったゴトー。

「く、譲ちゃんは無罪だぜ!!」

「な、何ですか、あなたは、ここは神聖な裁きの庭ですぞ、係官彼を退廷させなさい」

「ちょっと待ちなじいさん、これを見な」

と、ゴトーは少し錆びているが光り輝くバッジを見せた。

「そ、それは…」

「ご、ゴドー先生!!」

「く、じゃじゃ猫ちゃん、今の俺は弁護士、神乃木 荘龍、だぜ」

弁護士バッジを掲げながら言う

「か、神乃木 荘龍?」

「ありえないことをすべて消去していけば……、最後に残るのは……、たった一つの‘真実’。じゃじゃ猫ちゃんは無罪のはずだ」

「で、でも……」

アスナは弱々しい声で言う。

「顔を上げるんだ、じゃじゃ猫ちゃん」

「え……」

「目をそらさずに、今は前を見ろ。……泣くのは、いつでもできる」

「で、でも……」

アスナはまた弱々しい声で言う。

「あんた、やってない。そうだろう?」

「は、はい」

「なら、あんたがやることは、ただひとつ。俺を信じることだ。俺はあんたがやってないと信じている、だからあんたも俺を信じてくれ」

「は、はい。私はゴド…、いえ、神乃木 荘龍先せn…、弁護士を信じます」

アスナは言い切る。

「良い返事だ」

「さあ、俺達のどんでん返しのショーの始まりだ!!」



そして一度は救えなかった者を救おうと、
片手にコーヒーを持ちながら、
一度はその名を捨てた漢が立ち上がる――


















修学旅行(京都・関西呪術協会本部)にて――



「うう、もうだめです」

「おい、諦めたらそれで終わりだ。漢だったらどんとかまえな」

「だけど、奇跡なんか起きないですし……」

「く、それは違うな。奇跡ってもんは起こるんじゃねえ、起こすんだ。自分の守りたいものを守りたくないのか?」

「ま、守りたいですけど……」

と、目に涙を貯めながらネギは言った。

「今はまだ、泣く時じゃねえ!!」

「っ!!!!」

『バリン』 ゴドーはマグカップを握り潰した。そして、手に血がにじむ。

「漢が泣いていいのは……、すべてを終えた時だけ、だぜ!」

「……!、は、はい」

ネギは何かを理解したかのようにうなずいた。

「く、そうこねーとな、すべてにかたがついたらカフェ・オ・レでも奢ってやるぜ。だから奇跡を起こしてやろうぜ?」

「はい!」



魔法は使えないが『わずかな勇気』という、本当の魔法が使える漢は魔法使いの少年に諭す―――


















そして、噛み合うはずのない歯車が噛み合い、回りだす。



一度は失くしてしまったものを失くさないように……



手に入れたものを壊さないように……



そして、守るかのように……



そして、一度は歩むことをやめてしまった罪を償うかのように漢が歩きだす。



始まる――――










「俺はもうあきらめねえ!」




            『逆転の魔法使い』




近日公開予定(たぶん)


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